ホーム > プログラム概要

プログラム概要

生命科学研究は英語で展開されている
現在、日本の大学院における教育は、ほとんどが日本語で行われています。日本で教育を受けてきた方々にとっては、日本語で授業を受けることは至極当たり前のことです。しかし一歩海外に出ますと、高等専門教育をその国の母国語で行っている大学院は英語圏以外では少数派になってきています。生命科学の最先端においては、英語が共通語になっているからです。最新の研究成果はほとんどが英語で発表されます。一番新しい教科書は、すべて英語で書かれています。教科書を開いてみますと、多くの著者は決して英語を母国語としている方々ではありません。英語によって最新成果を発表し、英語で情報を得ることができなければ、これからの生命科学研究からは取り残されていきます。
国際的に開けた生命科学の大学院教育の実現をめざす
そこで、東京医科歯科大学大学院とお茶の水女子大学大学院の生命科学教育研究を担当している部門が協力して、大学院の生命科学教育を英語でも定常的に実施する準備を始めました。「異分野融合型疾患生命科学教育の国際連携」プログラムでは、平成22年度までの3年間で国際ネットワーク型ダブルディグリー教育プログラムを開発します。国境を越えた教育拠点を形成するために、アメリカ合衆国、ヨーロッパ(特にイギリスとドイツ)および、アジア(おもに中国、韓国、タイ王国)の世界三拠点にある大学・大学院と連携します。この連携に立って、(1)海外の教員を日本に招聘し、生命科学の基礎から専門にいたる大学院生向け授業や最新の研究成果のシンポジウムを行います。(2)海外から短中期的に大学院生を招き、プロジェクト型の研究に参加してもらい、生命科学研究の実地訓練を行います。(3)日本の生命科学教員を海外大学院に短期間派遣し、それぞれの専門分野の教育を行います。これらの活動に加えて、海外の各連携大学の教員に大学院博士前期課程の修士論文研究にも参加していただき、国際的な複数指導員制度を試みます。
両学の大学院教育を国際水準に

「異分野融合型疾患生命科学教育の国際連携」プログラムでは、学生が東京医科歯科大学またはお茶の水女子大学に在学しながらにして、海外の先進的大学の学位(修士)研究指導を受けることができるようにします。特に東京医科歯科大学大学院生命情報科学研究部バイオ情報学専攻と高次生命科学専攻では、医学の現場に即したバイオインフォマティクス、ケミカルバイオロジーそしてトランスレーショナル・リサーチの教育を重点的に、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科理学専攻とライフサイエンス専攻では、基礎科学に立脚した生命情報科学、ケミカルバイオロジーはじめ物質生命科学全般の教育に重点を置きます。両学の高いレベルの研究と教育を英語でも行うことにより、生命科学の研究を目指す日本の若者が国際的な舞台でも活躍できるようになってもらうとともに、海外の若者にも日本で教育を受け、国際的に活躍してもらうことをできるようにします。