国立遺伝学研究所が中心となって、創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業が2012年度に始まりました。これは、大阪大学蛋白質研究所、東北大学、東京大学、お茶の水女子大学の協力のもとで、構造生物学を他の生命科学に浸透させた「構造生命科学」という新しい分野の形成に貢献する研究事業です。この事業では、今までに開発されてきた関連データベースとツールを継承・更新・運用します。さらにこれらツールの高度化も実施します。具体的には、構造生物学にゲノム情報・遺伝子発現情報・遺伝子ネットワーク等の他分野の生命情報を取り込み、多種多様なデータベースが活用形態の差異を意識することなく利用できる「構造生命科学データクラウド」を構築し、最先端生命科学研究の基盤を構築していきます。
分担機関のひとつであるお茶の水女子大学生命情報学教育研究センターでは、ホモロジーモデリング法を用いたタンパク質立体構造予測の高度化とタンパク質の高機能化デザインに挑戦します。ホモロジーモデリング用のアラインメント法、テンプレート検索法、座標導出法、ループモデリング法など、ホモロジーモデリングに関する様々な技術を手がけ、タンパク質エンジニアリングに応用します。さらに、マルチスケールモデリング(単体―複合体―超分子)技術の開発も手がけます。低分子とタンパク質のドッキングやタンパク質とDNA/RNAの複合体構造、3個以上のサブユニットから構成される分子の構造モデリングに挑戦します。
以下のマップには、事業で開発されたツールおよび事業外の関連ツールを展開します。
プロジェクトの他機関は以下の通りです。